■はじめに
コミックマーケット87のトラヒック対策で出動している各社の移動基地局車から、コアネットワークに向かうアクセス回線を現地で調査してきましたので報告します。過去2回の調査(C85調査結果・C86調査結果)とも異なった結果となっています。
■全体概要

移動基地局車は、NTTドコモ3台、KDDI3台、UQコミュニケーションズ2台、ソフトバンクモバイル5台が出動していました。出動場所は、東地区待機列となる駐車場、コスプレ広場となる西駐車場など、人が集中する屋外を中心に対策が行われました。
また今回は、AXGPやWiMAX2+に対応したiPhone6の発売後、初のコミケということで、2.5GHz対策も積極的に行われました。
■NTTドコモ

東地区の2台の移動基地局車のアクセス回線は、NTT東日本の光ファイバでした。東京電力柱に取り付けられたNTT東日本クロージャより2本の光ケーブルが出ており、柵沿いに敷設されたケーブルはドコモの移動基地局車に引き込まれています。南側の移動基地局車に近づくことができなかったため、光ケーブルが引き込まれている部分は確認できませんでしたが、無線アクセス等のアンテナが無いことから、アクセス回線は光回線であることが推測できます。
今回より、移動基地局車にWi-Fiアンテナは設置されていません。
▲NTT東日本クロージャが取り付けられている東京電力柱
▲NTT東日本クロージャ。右側が移動基地局車側。光ケーブルが2本出ている
▲東地区北側移動基地局車に引き込まれる光ケーブル1本
▲東地区北側の移動基地局車。光ケーブルが1本引きこまれている
▲東地区南側の移動基地局車
西地区は艦これラッピング車です。アクセス回線は光回線です。ビッグサイト内DW102電話交換室から出ている光ケーブルが、移動基地局車まで敷設されています。
こちらも、Wi-Fiアンテナは設置されなくなりました。
▲西地区移動基地局車
▲DW102電話交換室から出てている光ケーブル2本。1本はKDDI、もう1本はドコモ・UQ向け
■KDDIグループ

東地区北側の移動基地局車のアクセス回線は、KDDI自前の光回線です。ドコモと同じ東京電力柱のクロージャから移動基地局車まで、KDDIの光ケーブルが敷設されていました。東地区2台の移動基地局車は、お馴染みの光無線 CANOBEAM DT-130で接続され、南側の移動基地局車で拾ったトラヒックは北側の移動基地局車へ流しています。UQは最寄りのKDDI移動基地局車からアクセス回線を提供されています。
東地区南側にUQの移動基地局車が出るのは初めてのことです。WiMAX2+端末が普及してきた影響でしょう。
▲上側がKDDIクロージャ。東地区北側KDDI移動基地局車まで光ケーブルが敷設されている
▲東地区北側のKDDI移動基地局車。Wi-Fiあり。南側移動基地局車向けのCanobeamも搭載。正方形の5GHzエントランスアンテナは未使用
▲東地区北側のUQ移動基地局車
▲東地区南側のKDDI移動基地局車、UQ移動基地局車。Wi-Fiも吹いている。
西地区はデュラララ!!ラッピングのKDDI移動基地局車です。KDDI、UQ共に、ドコモと同じく、DW102電話交換室から移動基地局車まで光ケーブルが敷設されています。
▲西地区のデュラララ!!移動基地局車。Wi-Fiも吹いている。APは、ZoneFlex 7762-S
▲西地区のUQ移動基地局車。下側のアンテナでauWi-Fiも吹いている
■ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループは今回より、他社とは全く違う試みを始めました。5台の移動基地局車、全てのアクセス回線が、26GHzエントランス無線となり、ビッグサイト周辺3箇所のソフトバンク基地局へトラヒックを流しています。ITMediaの記事によると、26GHzエントランス無線の免許はソフトバンクテレコムのものとのことです。ソフトバンクテレコムからソフトバンクモバイルへ伝送路を販売したということです。エントランス無線は、8対向、計16台も使用されました。
4台の移動基地局車には初めてWCPのアンテナも設置されました。iPhone6発売の影響でしょう。
▲26GHzエントランスは、日本無線製 NTG-525JSL
東地区には3台の移動基地局車があり、26GHzアンテナがそれぞれ2台づつ付いていました。受信点であるベンツ有明ビル屋上には、6つの26GHzアンテナが設置されています。本来であれば移動基地局車にそれぞれ1台づつアンテナが設置されているはずですが、2台になっている理由としては、1対向の最大伝送速度180Mbpsでは帯域が不足するため、2対向にすることで、移動基地局車1台あたり、360Mbpsの帯域を確保しているのではないかと推測します(エントランス無線が日本無線の25GHzエントランス無線仕様と同様だと仮定)。ITMediaの記事によると、1台の移動基地局車から、LTEとしては、ソフトバンクモバイルの2GHzだけでなく、ワイモバイルの1.7GHz、WCPの2.5GHzも吹いているため、光回線並の帯域が求められるのでしょう。
▲東地区南側の移動基地局車2台。26GHzアンテナが各2台
▲東地区北側の移動基地局車
▲東地区3台の移動基地局車の受信点。26GHzアンテナは6つ
水上バス乗り場にも移動基地局車がありました。こちらは2.5GHzは吹いていませんでした。26GHzエントランス無線の受信点は、35mm換算330mmレンズのカメラでも探すことができませんでした。アンテナが向いている有明10号地ふ頭を歩き回ると、東京港フェリーターミナル屋上で受信点を発見しました。
▲水上バス乗り場の移動基地局車。26GHzアンテナ。そふとばんくてれこむかにゅうかんとう823
▲水上バス乗り場から、26GHzアンテナが向く方を眺める。赤丸が受信点
▲東京港フェリーターミナル屋上のソフトバンク基地局。水上バス乗り場の移動基地局車受信用の26GHzアンテナも
西地区は、ソフトバンク初のラッピング移動基地局車です。前回同様、受信点は、SBグループ全部載せ鉄塔頭頂に設置されています。
▲西地区の移動基地局車。2GHz/1.7GHz、900MHz、2.5GHz、26GHz、GPSのアンテナが並ぶ姿は圧巻
▲西地区の移動基地局車の26GHzアンテナ。そふとばんくてれこむかにゅうかんとう825
▲SBグループ全部載せ鉄塔。天頂には、西地区の移動基地局車の受信アンテナ
■おわりに
徒歩で極寒の中、受信点を探して港湾を歩くのは辛かった…
0 件のコメント:
コメントを投稿