2014年1月15日水曜日

ガジェット通信に寄稿してみた件

突然のコメント

 コミケ記事のホッテントリ入りを期待するも虚しく時が過ぎた頃、突然コメント通知のメールが。ガジェット通信!?寄稿!?有名サイトじゃね!?などとwktkしながら詳細教えてとメールで返信しました。どうも、「寄稿」というのは、ブログの記事をまるまるガジェット通信のサイトに、タダで転載させてほしい、ということのようで。


「ガジェット通信 寄稿」でググる

 ガジェット通信への寄稿って他にもたくさん受けてる人いるんじゃね?と思い、ググった。ガジェット通信の批判記事がちょいちょい引っかかります。寄稿したくない理由は主に2つ。
  • そもそもガジェット通信が嫌い
  • 自分の記事のページランクが下がる
 ガジェット通信は自社サイト以外にも多数のニュースサイトへ同じ記事を配信しているらしく、それらの記事のページランクが上がり、相対的に寄稿元のページランクが下がるようで。あと、寄稿しても自分のサイトのPVは増えないそうで。

承諾

 PVだのページランクだの気にしないので承諾しました。すると、2営業日の14:00に配信するとお返事。当日は本当に14:00に一斉配信されてた。ズラズラズラーっと。

PVが増えた

 ガジェット通信の記事にブログへのリンクを貼ってるので、PV伸びたよ。1/14(火):16pv、1/15(水):160pv。わざわざ来ていただいたのに、何も記事なくてごめんなさい。

ガジェット通信の中の人

 テンプレートだろうけど、感じのいいメールで対応してくれたので、不満は無いよ。

タグ : かない

 どうしてこうなった。

2014年1月3日金曜日

コミックマーケット85の移動基地局車のアクセス回線を探る

はじめに

 コミックマーケットでは、キャリア各社が移動基地局車をビックサイト内外の各所に配置し、エリア対策や輻輳対策を行っています。最近ではその活動をキャリア自ら発信し、PR活動にも繋げているようです。その活動を個人的に調査、考察する記事も現れ、一部クラスタは盛り上がっているようで。
 しかしそれらの記事の多くは、吹いている周波数、システムなど、RANにのみ着目し、移動基地局車からコアに向かうアクセス回線について触れているものが少なかったり、明らかな誤りを含むものが多々見受けられました。というわけで、自ら現地で見てきた。

移動基地局車マップ

 まず、ビックサイト内外に配備された全移動基地局車の位置を地図へ。東駐車場と西駐車場に固まってる。ドコモ3台、au3台、SB5台、EM1台、UQ2台、合計13台でした。NTT東日本の車両が西駐車場に停まっていましたが、通信設備としては稼働していないので未カウントです。
 ついつい台数のみに着目してしまいますが、よろしくない。今後、東京オリンピックに向けて有明エリアの常設基地局が強化され、コミケ開催時でも移動基地局車が不要になる可能性もあります。すると、コミケ参加者へのPR活動のためだけに、電波を吹いていない移動基地局車をわざわざ配備するような時代が、そのうち来そうな予感がしてる。


東駐車場

 海沿いの僻地なので常設の回線はありません。各社ともアクセス回線は仮設回線となっています。図の実線は光ケーブル、点線は無線です。


ドコモ

 北側の移動基地局車から出た光ケーブルは、最寄りのNTT東日本の電柱まで続いていました。NTT東日本の加入者光ファイバのようです。
 移動基地局車から光ケーブルが3本出ているのが気になるところ。どういう使い分けにしているのか。また、移動基地局車から柵まで光ケーブルを渡らせる部分の施工がドコモにしては雑だな、と。テンションメンバを張り、それに光ケーブルをぶら下げるくらいのことは、ドコモならやりそうでしたが。
 南側の移動基地局車も未確認ですが、同じくNTT東日本の加入者光ファイバとの接続かと思われ。衛星向けパラボラや、エントランスのアンテナが未展開でしたので。


au、UQ

 北側の移動基地局車から出た光ケーブルは、ドコモと同じく、NTT東日本電柱まで続き、そこからはKDDIの加入者光ファイバにつながっていました。その先は東京電力の局舎にでも続いてるんですかね?UQは未確認ですが、KDDIグループということで、同じくKDDIの加入者光ファイバを使用しているのでしょう。
 南側の移動基地局車にはエントランス無線のアンテナが立っていました。近隣ビルまでエントランス無線で飛ばし、その先はKDDIかNTT東日本の加入者光ファイバですかね。エントランス無線のアンテナが2種設置されてたのが気になるところ。どのビルが受信点なのかは特定できなかったです。


ソフトバンク

 北側移動基地局車は、ソフトバンクのみ、道路1本挟んだ先の臨時駐車場にありました。場所取りじゃんけんに負けたのか、こっちに停めた方がコスト面で有利なのか。
 東駐車場の3台とも、キヤノン製の光無線通信機(CANOBEAM DT-120)を使用していました。CANOBEAM DT-120は免許不要の赤外線を使用し、送受信点を2km離して100Mbpsの通信が可能です。受信点はベンツ豊洲営業所ビルの屋上でした。
 南側には2台の移動基地局車があり、それぞれ違う方向をカバーしていました。


イー・モバイル

 NTT東日本の加入者光ファイバがつながってました。


西駐車場

 常設回線はありません。西駐車場では全社とも仮設の光ケーブルが地面やら天井を這い、西1ホールの電話交換室へつながっていました。水上バス乗り場にはソフトバンクのみ移動基地局車があり、NTT東日本の加入者光ファイバに接続されていました。



おわりに

 最終日、朝10時の東駐車場待機列、日中の西駐車場で、ソフトバンクiPhoneでスループットを測定しましたが、LTEで5Mbpsほど出ており、コミケとは思えないほど快適な通信環境でした。数年前はまともに3Gも使えなかったのに、ここ最近の通信環境の改善に驚かされました。ここまでして各社が腰を入れて通信環境を整備しても、ユーザーが使用するのはTwitterくらいというのも、なかなかシュールな光景で。
 ドコモもauも痛ラッピングしている中、ソフトバンクの「繋がってるかーい?」はユーザを煽ってるようにしか見えない。次回はソフトバンクグループのGA文庫とコラボして、のうりん、俺修羅、ニャル子さんラッピングとかしてほしいものです。

2014年1月1日水曜日

流行りの格安ソフトウェア無線をやってみた

ソフトウェア無線

 ソフトウェア無線(SDR)とは、従来アナログ回路で行っている変調・復調をDSP内やPC内のソフトウェアで行っちゃう技術です。ソフトウェアを書き換えるだけで変復調方式が変えられるとか、(理想的なSDRでは)チャネルが増えてもアナログ回路が増えないとかメリットいっぱいです。

理想的なSDR

 理想的なSDRは受信機能に特化すれば、アンテナとA/Dコンバータだけで構成できちゃう(実際には増幅器とかLPFとか必要だけど省略)。アンテナとA/Dコンバータをつないで、全受信信号をデジタル信号にしてPCなりに取り込みます。後はアナログ回路でやってた時と同じように、所望の周波数帯域をフィルタリングして取り出し、復調する操作をソフトウェア上でやればおk。
 A/Dした後の信号はコピーし放題なので、フィルタリングと復調のソフトを複数同時に走らせれば、アナログ回路を増やさずに、複数のチャンネルを同時受信することができちゃう。例えばTVチューナカードを何枚も刺さなくても全TVチャンネル同時視聴とかできる。
 ただ、実際にはA/Dコンバータのサンプリングレートの制限があるので実現しません。A/Dコンバータのサンプリングレートの1/2の周波数の電波しかA/D変換できないので。サンプリング定理。
 用意できたA/Dコンバータのサンプリングレートが6.4Mサンプル/sで、3.2MHz以下の電波しか受信する必要ないよ!って人はこの構成でおkです。


現実的なSDR

 SDRで問題になるのは、A/Dコンバータのサンプリングレート。サンプリングレートが高いA/Dコンバータはバカ高い。3.6Gサンプル/sのA/Dコンバータが50万円くらい。
 そこで、アナログの周波数変換回路を使用します。例えば、今回は6.4Mサンプル/sのA/Dコンバータが用意できたとします。でも、80~83.2MHzの電波(FMラジオです)を受信したいとする。そこで、80~83.2MHzの電波をアナログ回路上で周波数変換して、0~3.2MHzの信号にしてやってから、A/Dコンバータに入れてやります。あとはソフト上でFM復調すれば、FMラジオが聞けます。違う周波数範囲のFMラジオが聞きたければ、アナログ回路上での周波数変換を弄ればおkです。
 今回は指定した3.2MHz幅の信号しかA/Dコンバータに通してないので、周波数が3.2MHz以上離れた2つの電波は同時受信できないです。でも、80.0MHzのTFMと81.3MHzのJ-WAVEは同時に聞ける。


お買い物

 SDRに使用するソフトはネット上に無料で転がっているので、アンテナからA/Dコンバータまでのハードウェアを用意する必要があります。何とコレが1,000円くらいで買えます。サンプリングレートは6.4Mサンプル/sで、3.2MHz幅の受信が可能です。受信できる周波数は24MHz~1.7GHzです。本来は海外用テレビチューナですが、SDRに使える。
 このチューナのアンテナ端子がMCXなので、手持ちのアンテナに合わせてコネクタの変換が必要です。自分の場合は、下記2点を買って、合計で1,400円くらいした。アンテナは家に転がってたワイドバンド対応アンテナを流用。チューナはPCから離した方がいいので、USB延長ケーブルも使用を推奨。


ソフトのインストールから起動

 「R820T SDR」でググりましょう。チューナのドライバを置換します。あとは、SDR#ってソフトをインストールすればおk。

FMラジオを受信する

 SDR#を起動して、「RTL-SDR/USB」を選択してPlayを押すと復調が始まります。81,300,000Hzに合わせれば、J-WAVEの音が聞こえてきました!FMラジオで聞いても同じ音が出ますが、ソフトウェア上で復調してると思うと感激ですわ。
 表示されているスペクトルは81.3MHzを含む3.2MHz幅のスペクトルです。このスペクトルは、A/Dコンバータを通した後の信号にFFTをソフトウェア上でかけた結果です。中央の赤線が復調している中心周波数、薄くなっているのがソフトウェア上でかけているフィルタです。フィルタがかかっている部分の端をドラッグすると、フィルタ幅も変えられます。なんて自由自在。


地デジのスペクトルを見る

 地デジの復調はできませんが、スペクトルを見ることならできます。地デジは1チャンネルあたり6MHz幅なので、1チャンネルまるまる表示することはできないです。テレ朝(物理24ch)と日テレ(物理25ch)の間を見ると、430kHz幅のガードバンドが見えました。


アレやコレを受信する

 FMラジオを受信するだけじゃつまらない。24MHz~1.7GHzまでの電波が受信できるので、この範囲でSDR#が対応する変調方式の無線を傍受することが可能です。ということは、一般に売られている数万円の広帯域受信機と同じことができます。
 コンサートで使われているワイヤレスマイクは800MHz帯でWFM変調なので傍受できます。コードレス電話は380MHz帯でNFM変調なので傍受できます。他にも鉄道無線、マスコミ無線、業務用トランシーバなんかも、アナログ変調のものは傍受できちゃいます。電波法に触れない範囲で傍受を楽しみましょう。

終わりに

 1,000円ちょいで広帯域受信機、スペアナが手に入るなんてソフトウェア無線すごい。あと、1,000円ちょいで周波数変換器、A/Dコンバータが買える時代すごい。
 かなり強引な解説になってるので間違いだらけと思われる。詳しい人、教えて教えて。